NO 2


何気なく見過ごしてしまう身近な品物も、アイデアと知識が融合すると、意表を突く美しい撮影対象に生まれ変わる。
伊知地氏が試みた「CD」の変身を、氏のご厚意により寄稿いただいた写真と解説を紹介します。



CDの干渉色の撮影 (伊知地国夫 氏)

CDは音をデジタル化し、その数値をピットと呼ばれる凹んだ形状の並びを使って記録している。(左写真 顕微鏡写真)

縦長の形のものが記録ピットで、トラック間は1.6 ミクロン。これは、1mm あたり600 本という細かさになる。
CDを東京ドーム程に拡大しても、トラック-トラック間は、約1mm にしかならない。
このトラック間で反射した光は回折し、その光が干渉して見る方向によって異なった色に見える。

このような性質を利用して、光をスペクトルに分ける光学素子に、回折格子(グレーティング)があるが、CDは簡単に手に入る回折格子といえる。

CDを通常の方法(光源がCDの回転軸上に無い時)で観察すると、虹の帯が所々に見えるだけであるが、光源を回転軸上に合わせ、軸上から光源越しにCDを見ると、同心円状の美しい虹の帯が見える。


光源と目が同じ軸上にあると、CDを見る角度が同じ所は同じ色に見えるため、虹の帯が同心円状になる。

右上の写真は、光源にローソクを使い、炎の位置とカメラのレンズの光軸を、CDの回転軸と合わせ、同心円状に見える虹色を撮影したものである。(CANON EOS1,50mm Macro,Veivia)


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